全日本実業団対抗女子駅伝は今日11月25日、宮城県松島町文化観光交流館前~仙台市陸上競技場の6区間(42・195キロ)で行われました。
いわゆる クイーンズ駅伝 と呼ばれる
実業団の女子駅伝・ナンバーワンを決める大会です。
前年大会の8位までに入ったチームがシードされ、その8チームはクイーンズ8と呼ばれます。
クイーンズ8と先月あったプリンセス駅伝の上位14チームの22チームがクイーンズの頂点と、今年のクイーンズ8が競いあいました。
前回優勝のパナソニック・2位のダイハツ・3位のJP日本郵政グループが3強を築くのではないかと予想されていましたが、結果は1区からパナソニックが抜け出し、その後トップを譲ることなく繋いで、完全優勝を果たしました。
パナソニックはチーム内に4天王と呼ばれるチームを引っ張る選手を1区2区3区5区に配置し、4区6区のルーキーを楽に走らせる展開で、どの選手もほぼ実力通りの走りができていたように思えます。
1区の森田香織選手が2年連続の1区区間賞。
昨年同様にラストが強い。
スプリントもメンタルも強いところがほんと1区向きのランナーです。
2区の内藤早紀子選手もチームのキャプテンとして一時抜かれたところからまた巻き返して区間3位の力走で、1位を守ってエース区間につなぎ、昨年も2区でどエライ走りをみせた渡辺菜々美選手がエースが揃う3区でも今年も区間新に迫る快走。
ほぼ一人であのスピードとピッチを刻むなんて、かなりの逸材です。
いずれ日本を背負って立つすごい選手になりそうです。
とにかく軽やかで、スピードが落ちない。
前回2区でみせたスピードを、そのまま距離が伸びても単独走で区間新に1秒のとこまでの走りができるとかは、すごい潜在能力です。
渡辺菜々美選手がMVPですね。
そして去年のエースを5区に配置できるのが強かった。
5区堀優花選手で確実に貯金を作れたところで勝負が決まりました。
4区の金丸選手もなんとか1位を守り繋いだのも大きかったし、6区の森選手も1分以上あけてもらった差を生かした走りで、ほんとタイム差以上の圧勝でした。
ルーキーもこれだけ走れるチームなのは、若いチームだけど、ほんと頼れる4枚が揃っていて、その中で質の高い練習ができているからだというのがわかりました。
この層と年齢や伸びしろを考えると来年も優勝候補筆頭になりそうです。
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ねこ∧――∧プロジェクトで注目していた
天満屋
ですが
みごと2位に入りました。
ねこ∧――∧プロジェクト的に
天満屋の区間配置をイメージしてみたいと思います。
小原 怜 選手
谷本 観月 選手
西脇 舞 選手
松下 菜摘 選手
前田 穂南 選手
三宅 紗蘭 選手
の6人でメンバーを組んでくるのではないでしょうか?
というところまでは当たっていました。
1区 7.0キロ
予想 谷本 観月 選手
谷本 観月 選手
でした。
昨年も1区を走っている実績と、今年に入りマラソンやハーフでもかなり力をつけてきています。
北海道マラソンでは3位に入り、ハーフでもタイムを縮めています。
天満屋のマラソンランナーには珍しいタイプの小柄
今年は絶好調か。
と予想しましたが、
まだスピードでは他のトップ選手に比べ切れ味で分が悪いのは
仕方ないなあっていうのは思いましたが、
区間トップからわずか11秒差の7位で2区に繋ぎました。
前半から積極的にレースを引っ張ったり、スピードで劣る部分をロングスパートで粘ったのをみても、マラソンやハーフで今年は成果を出しているので、今後楽しみに思いました。
スピード練習と切れ味が今後の課題かもしれません。
まだ若いのでこれからの選手です。
2区 3.9キロ
予想 西脇 舞 選手
西脇 舞 選手
昨年この区間で2位、前は1区でも走れてましたが、ベストは短い区間を粘り強く走るタイプ。
2区の方が持ち味がでそう。チームの中ではスピードタイプ。
懸命な走りがみれそう。
と予想しましたが、
区間トップと6秒差の区間4位で2区を走り抜けました。
チームの区間順位も4位にあげて見事な快走だったと思います。
西脇選手は、苦しそうになっても、2区くらいの距離だとスピードが落ちないのがすごいところです。
スピードはあるけど、切れ味タイプではなく、持続的に伸びてくるような走りなので、4キロ以内のスピードで押していけるような配置をされると活躍してくれる選手です。
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3区 10.9キロ
予想 前田 穂南 選手
前田 穂南 選手
エース区間は小原選手がここ数年つとめてきましたが、小原選手が怪我明けで万全ではないので
前田選手がつとめるのではないかと予想。
スピード型の選手ではないけど、天満屋のマラソンランナーにみられる
166センチの身長とストライドを生かした持続型の軽やかな走り。
マラソンでも切り替えができるところもみせており、伸び盛り期待したい。
と予想してました。
渡邊 菜々美選手
鈴木 亜由子選手
筒井 咲帆選手
高島 由香選手に次ぐ
区間5位の走りで チームを2位に引き上げました。
軽やかな走りは、スピードの切り味タイプではないですが、持続的なスピードで押していける選手なので、エースが集まる区間で十分な走りだったと思います。
渡邊 菜々美選手ともう少し近い位置でスタートできていれば、追って追い上げるのが可能だったかなって思いましたが、やはりマラソンを中心に練習しているので、5000mや10000mの選手と比べると、乗っていくスピードが時間かかるのかなって感じもしました。
ただ来年に向けて順調だと思います。競り合った選手より先着できているので、さらに切れ味が出てくるとほんと強い選手になれると思います。
4区 3.6キロ
予想 松下 菜摘 選手
三宅 紗蘭 選手
この距離で松下選手を使うかどうかはわからないですが、
松下選手なら6区でも十分走れます。
今年は好調を維持しているように思えますし、
力がある選手です。
と予想してましたが、
外国人が揃うスピード区間に
新人の三宅選手を抜擢してきました。
5人の外国人選手がエントリーしてきた区間で
区間7位でしたが、日本人だけでみると日本人選手区間2位です。
新人のルーキーの選手としては大変立派でした。
2位で受けたタスキを3位に落としてしまいましたが、先頭をいくパナソニックの選手とは30秒近くつめてたのをみると立派です。
天満屋の選手は高校時代無名の選手でも、すごい選手になっていった大先輩もいますし、高校あがりのルーキーイヤーから抜擢されるっていうのはかなりの選手になる可能性を秘めているように思います。
同期の同僚青木選手らも期待できると思っていますし、楽しみなルーキーだと思います。
5区 10.0キロ
予想 小原 怜 選手
松下 菜摘 選手
万全なら3区を任せたいところでしょうが、ここ数年怪我にも泣かされています。
スピードもあって、そのスピードを持続的におしていけるタイプのランナーだけに、良い調子ででてきて欲しいところです。
都道府県対抗女子駅伝の最終9区の最長10キロのエース区間で2年連続区間1位で走っているだけに、調子さえ良ければ、エースです。
日本を代表する長距離ランナーのひとりと言っても良い存在です。
と予想しましたが、
小原選手を5区にも使えなかったのは天満屋としては苦しかったところだと思います。
ただ松下選手は10000mも5000mも伸び盛りで、
準エース区間に抜擢されるだけの調子と、実力を持った選手です。
この距離を任せれる選手がまた1人出ているのがすごいことです。
松下選手はこの区間を区間5位で走り、1人抜いて2位にチームを押し上げました。
堀 優花選手・鍋島 莉奈選手は10000mのトップ選手です。大森 菜月選手や石井 寿美に次ぐ区間5位は準エース区間で素晴らしい成績だと思います。
実力者に混じっても走れるだけの走力があるっていうのをみせましたし、ハーフからいずれマラソンに進むだろう選手だと思います。
まだ若いですし、大学出てからも凄く伸びている選手なので期待したいです。
6区 6.795キロ
予想 三宅 紗蘭 選手
小原 怜 選手
実績で言えば、この区間には松下選手をいれた方が無難な気がしますが、
今年新入社員の三宅選手はすごい成長をみせている選手です。
先週の中国実業団記録会の5000mでもチーム内で最先着をしています。
マラソン組と同じメニューをこなしているのもありますが、ほんと伸び盛りです。
松下選手も自己新を出しているので、どちらかがこの区間を走ると思います。
三宅選手は同僚の興譲館出の青木選手と高校生の金光選手とともにここ数年岡山の中学高校と切磋琢磨してきました。
社会人になってからの成長は目を見張るものがあります。期待したいです。
と予想してましたが、6区に小原選手を回さざるを得なかったのは、松下選手が5区で計算できたのもあったと思うんですが、少し言われていた怪我明けでまだ調子があがっていないっていうのもあったんだと思われます。
実際にトップのパナソニックの選手からは、1分以上の大きな差をつけられてのスタートでしたが、本調子ならもっとつめていけるだけの実力者だと思います。
先週の記録会でも調子が上がっていなかった中、結局区間4位で走るところは自力がすごいと思いますし、力はあります。
本調子ならば、チームのエースですし、日本でもトップクラスのランナーです。
来年の秋にはオリンピックをかけたマラソンのMGCに3区を走った前田選手とともに出場することが決まっています。
天満屋の選手はスピードランナータイプは少ないですが、
マラソンで好成績をあげることができるような選手の育成には優れていると思います。
数多くの世界選手権・オリンピックのマラソンランナーを輩出してきた名門です。
小原選手・前田選手はトップランナーですが、
谷本選手もその中に加わりつつあり、
松下選手・三宅選手らもそこに入っていくだろう選手です。
今日出なかった選手の中にも逸材はいますし、いずれ復活してくるであろう選手もいます。
そんな天満屋女子陸上部を今後も応援していきたいと思っています。
岡山出身の選手が多いですし、ほとんどの選手が近県です。
次世代の岡山の高校生らの進路も気になっています。
来年のクイーンズでのパナソニックを破るのは相当難しいと思いますが、天満屋には期待しています。
全国的に無名の選手でも、開花していく選手がいるのでほんと努力でトップ選手になっていく様は応援してしまいます。
ピンクのユニフォームをきて走る選手の活躍を
ねこ∧――∧プロジェクトは応援しています。
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